柘榴がうちに引き取られたのは、俺が三歳になったばかりのころだったと聞いている。
 霜の降りる寒い夜のことだ。
 庭の片隅、離れに寄り添うように佇む柘榴の木。
 葉は枯れ落ち、うねるように節くれ立った枝を晒しているはずの、老木。
 その木が、狂い咲いていた。
 はらはらと散っていく花びらの中に、その子どもは佇んでいた。

 何も語らない子どもの手をそっと引き、父はその子を迎え入れることに決めた。
 引き取ると言う父を宥めて、柘榴に家や両親のことを訪ねても、柘榴ははじめ口を開かなかったそうだ。
 ただ名前を聞いたときだけ柘榴、と答えたのだという――


 
●登場人物
●画像
●動画 怪異譚掌編ノベル『柘榴草紙』第一弾PV 怪異譚掌編ノベル『柘榴草紙』第二弾PV
●ダウンロード coming soon
●販促状況  2015年12月31日 Comicmarket89 頒布予定  パッケージ版 500円
●製品概要 怪異譚掌編ノベル『柘榴草紙』 制作 F.T.W. 制作進行/絵 千葉ノダヲ シナリオ 浜中なちか HPデザイン アマゾン瀧沼
●推奨環境 【推奨動作環境】(NScripterに準拠) 【OS】Windows vista/7/8 【CPU】Pentium3 500MHz 以上 【メモリ】256MByte以上 【HDD】未定 【ディスプレイ】解像度1024×576以上でFullColor表示可能な機種 【サウンド】DirectSound に対応したサウンドカード(mp3とwavが再生できる環境) 【その他】DirectX 8.0a 以降がインストールされていること
●リンク 千葉ノダヲ 浜中なちか アマゾン瀧沼
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